春の薬師寺

2008年5月5日 つぶやき
「どうせ、ひまなんでしょう?」
というLadyの電話に呼び出されて、奈良の薬師寺を訪れた。
これで、2度目。

なんでも、近いうちに古い東塔が修理されるらしくて、
もうひょっとしたら、生きているうちに二つの塔が並び立つのを見ることができなくなるかも。。。
ということらしい。

Ladyは、彼とはよく来たらしい。
その想い出の場所。
彼と来ていた頃は、まだ西塔が再建されたばかりで、
そのきらびやかさと色彩の美しさに、西塔ばかりに人が集まった。
でも、彼は、そんな西塔に見向きもしなかったらしい。
彼曰く「100年後なら見る気もするけど」。

Ladyがいうには、彼には彼独特の審美眼のようなものがあって。
例えば、「一瞬の中に永遠を感じるかどうか、が問題だ。」という言葉は、あるクラシックコンサートに彼を誘った時の彼の言葉。
彼にとって、表現者が介在しなければならないものは、芸術とは呼ばないらしい。
(何が言いたいのか、よくわからない。バレエとかも同じらしい。スポーツとも同じらしくて。表現者が観客からお金をもらって生活しているという点で同じこと?とにかく娯楽らしい。かといって、娯楽が芸術より下とは限らないらしい。う〜ん。。。)

それから、「作成後50〜100年は経たないと、人間の技術が見えててしまう。」「材質と一体化するのに50年はかかる。」というのは同じ意味かな?
(でも、そんなことをいってたら、生きているうちにわからないじゃん。)

まあ、そんな感じで、日本中の観光客が一目見ようと押しかけた西塔は、彼によって、一瞬のうちに100年後の世界に回されたようだ。

わたしは、西塔も東塔も、それぞれいいところがあって、大好きだけどな。
あいつ、少しひねくれてるから。

あ、そうだ。
Ladyから部屋の様子を聞きだそうとしたけど、
「わたしね、ああいうのあまり好きじゃないの。」
という一言で、もう聞けなくなった。
グスン。。。

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