Ladyから、誰があなたとデートできるかを、さいころで決めると聞いたとき、
最初は、何を考えているのか、と正直ムッと来た。
どうして、さいころなんかに決められなきゃいけないのかって。

でも、そのうち、妙案だと思ったの。だって、そこにはルールがあるから。

4人のうち、今度は誰が逢いに行くのか。
そのことで疑心暗鬼になってた。
休みを取ることに、お互いが後ろめたい気持ちになったり。
仲が良かった4人の間に、目に見えない裂け目が忍び寄ってきてた。

でも、さいころであれば、お互いを疑う必要もないもの。
だから、しばらく考えて賛成した。

だから、あなたから、白紙に戻すようにとの話があったと聞かされたときはショックだった。
くもの糸が切れたような気がした。
みんながどう思ったのか、怖くて聞けなかった。


でもね、わたし、考えたの。
いっぱい考えた。

あなたが断るからには、あなたも悩んだはず。
こっちの事情をどこまでわかっているのかわからないけれど、でも、あなたが断るからには、あなたなりの理由があったはず。
なのに、また、さいころの話を受け入れてくれた。
あなたが悩み苦しんだこと、わたしにはわかる。絶対に人の好意を無にはできない性格だもんね。
考えてみれば、いつも一方的にわたしたちの気持ちを押し付けてきたのに、誠実にいつも付き合ってくれたもんね。
感謝こそすれ、恨むのは筋違い。わかってるんだ、頭では。

それで、決めたの。
いっぱい考えて、いっぱい泣いて、決めたの。

わたし、あと1回だけ、デートしたい。
まだ、太陽がまぶしい時間に、公園を散歩したり、自転車に乗ったり、喫茶店でお茶したり。
抱いてもらうと、またあとを引くから、そういうのはなしで。
夕暮れとともに、サヨナラするの。

穏やかな気持ちで逢って、笑顔でサヨナラしたい。
(たぶん、穏やかな気持ちではサヨナラできないけどね。。。)
もちろん、あなたには最後だって言わない。
また、気を使わせるからね。

どうしても助けて欲しいとき、また、SOSを送るかもしれないけど、
でも、一応、最後のデート。
もし、わたしが先に死ぬなら、そのときは手を握りに来て欲しいけど。
でも、これで最後。

だから、もう二度とさいころは振らない。
わたし、よく約束を破るから、ちゃんとここに書いておきたくて。


気にかかるのは、ぱいちゃんのこと。
せめて一度くらいは、想いを遂げさせてあげたい。
(でも、一度だけ、っていうのは酷かも。)
あなたの子どもを生みたいという気持ちも、痛いほどわかるし。

たぶん妊娠すれば、きっとぱいちゃんもあなたから卒業できるし、そうでなくても、どこかで区切りをつけないといけないことは、4人の誰もがわかってるから。

みんなそれぞれいい歳だから、それぞれがそれぞれの想いとけじめのつけ方を考えているはず。
今回のことで、お互い口には出さないけど、そういうことがよくわかる。
自分の気持ちと、どう折り合いをつけるのか、みんな苦しんでいる。

いつまでも、甘えてばかりいられないもんね。


みんなね、諦めてたことがある日突然現実になって、ちょっと舞い上がってたんだと思う。
それに4人いるから、ちょっと気持ちも大きくなって、逢いにいく勇気も出たんだと思う。
あなたの立場で考えると、いつも突然に押しかけられて、さぞ困られたことだとは思うけど。
でも、いつも受け入れてくれた。本当に優しい人。
いないよ、こんな人。
だから、みんなずっとあなたが好き。

いつ、さいころの目の1が出るかわからないけど、そのときは、たくさんおしゃれして逢いに行くね。
泣いちゃうかもしれないけど、たぶん泣いちゃうけど、でも、絶対に最後は笑顔でサヨナラするから。

書いてる今も、涙が止まらないけど。。。わたしがんばるから。
ずっと悪い子だったけど、最後はかっこよく。
いつも言われてたよね、「いい子でいるんだよ。」って。
わたし、やっと、いい子になれるかも。。。


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